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2006年11月14日 (火)

今日は、イノシシ料理 (^^)

伊勢屋主人です。

本日の話題ですが、またまたお料理のお話です。はい、当然お仕事に関係しているお話ですよ (^^)
お遊びで食べ歩きをしているわけではありませんので!! (念のため - 笑)

もとい、で。
本日お昼に、「猪肉」を使ったお料理の試食に行って来た私であります。
このイノシシ、南伊勢町産のものなのです。

太平洋に面した南伊勢町、このブログをお読みいただいている方には、そろそろお馴染みの町名になっているのではないでしょうか。
南伊勢町は太平洋に面して温暖な上に、伊勢神宮の神宮林につながる太古よりの自然のままの広葉樹林があり、野生動物の生息には実に適した場所であります。
そして、ここにはたくさんのイノシシ、シカ、そしてサルが暮らしています。

これらの動物も、森の中だけで暮らしていてくれれば何の問題もないのですが、人里に降りてきて農家の作物を荒らしていく例が年々増えています。
特にすさまじいのが、イノシシ。たった一晩で、田んぼの稲全部を根こそぎ食べられてしまった、なんていう農家もかなりあります。
ここまで来ると、農家も死活問題ですので、害獣駆除申請を出して駆除をしてしまうことになります。
そんなふうにして捕まったイノシシが、今日のお料理の材料です。

え、かわいそうじゃないかって? 
でも、田舎暮らしをしていると、こういう問題と直面することが多いんですよ。
思うに、日本の生態系ってやっぱり歪んでいる部分があります。食物連鎖が途切れているんですね。

まあ、どこの国でもこの問題はあると思うのですが、肉食獣はやはり人間に危害を及ぼす場合があるので、近代になって積極的に排除されてきました。
その結果、雑食獣と草食獣は残り、その大半は保護獣となっています。一方、肉食獣は絶滅してしまった種や絶滅に瀕している種が大半です。

これらの、いなくなった肉食獣は雑食獣や草食獣を捕食していて、それぞれが食物連鎖の中で種の数的バランスを取ってきたのですが、人為的に肉食獣を除いてしまったために、南伊勢町のようにイノシシやシカが増えすぎて農作に深刻な被害が出る地域が多くなっているわけです。
特に日本のように、国土が狭く、人間と動物の住環境が隣接している場合は、その被害は年々大きくなっていきます。
さらに、こういった地域はおしなべて過疎地域ですので、畑への獣の侵入を防ぐための対策を施す人手も少なく、さらに作物への被害が増加していく、という循環に入っています。

このような状態を見るにつけ、人と自然がうまく共存していくためには、ある程度の人為も必要、というのが現実の世界、と私は考えています。

まあ、この議論はかなり深刻な問題なので別途するとして、今日の猪料理です (^^)
本日のお料理は、「ぼうがいっぽん」の山下シェフに作っていただきました。
山下シェフ、ありがとうございます。

まず、こちらは「猪肉のパスタ」です。よく煮込んだ猪肉を、幅広のフィットチーネというパスタに合わせています。いただく前に、パルメザンチーズをたっぷりと振りかけてあります。

06borepasta

猪肉というと、みなさん「獣臭い」というイメージをお持ちではないでしょうか?
実は、私もそういう一人でした。
でも、南伊勢町のイノシシには、まったく臭みがないのです。そして、味も豚と牛の赤身の中間のような感じで、とても美味しいものなのです。

なぜこんな味になるのかを、森にたっぷりと落ちているどんぐりなどの木の実を食べているからだ、という地元の方もいらっしゃいますが、実際のところはよくわからないようです。
でも、一つ山向こうの度会(わたらい)町のイノシシは、臭みが強いのだということです。度会町は、植林が進み山にはヒノキとスギが多く植えられていて、雑木は確かに少ない地域です。

このパスタについて 私の感想ですが、獣臭さはまったくなく、肉そのものの食感はやはり牛の赤身に近い感じです。
しかし、しっかりと脂の味わいがあるのは、それが豚でも牛でもない、イノシシならではの味なのでしょう。フィットチーネにしっかりとからんだパスタソースは、とても美味しいものでした。

06borestew

さらに、もう一品。こちらは、「猪肉のシチュー」です。
牛肉に近い感じ、ということで、山下シェフが工夫してくださったものです。
やや甘めの、しっかりとしたソースで煮込まれたシチュー、こちらもとても美味!
パンでもいいですけど、ご飯にとても合いそうです。
山下さんのお店でそんなことしたら「マナー違反!」って怒られそうですけど、ご飯にのせて食べたら、何杯でもおかわりができそう(笑)
いやいや、どんな料理になるのか興味津々でした猪肉ですが、りっぱな料理となってくれたのには驚きかつ感激でした!

害獣として駆除されてしまったイノシシを、そのまま放置したりせずに、こうして有効に活用してあげるのも、彼らへのせめてもの供養と私は思うのです。

今日、お料理を作っていただいた山下シェフのお店、【西洋家庭料理 ぼうがいっぽん】のホームページも、ご覧になってください。
いろいろなレシピが紹介されていて、楽しいですよ。
URL : http://www.bou-1.com/

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コメント

イノシシですか。しかも、パスタにシチューとは、かなりレアですね。羨ましい!
もう20年も前に猪鍋を香落谷で食べて以来、お目にかかっておりません。

投稿: mga | 2007年2月 1日 (木) 17時16分

mga様、いらっしゃいませ! 伊勢屋主人です。
今回の試食は仕事絡みで、決して役得ではありませんので(笑)
いや、ホント美味しかったですよ、どちらも。
近い将来お届けできると思いますので、それまでどうぞお楽しみに (^^)

投稿: 伊勢屋主人 | 2007年2月 1日 (木) 17時17分

ところで、「ぼうがいっぽん」の山下シェフと嫁さんとは同級生で、以前から言ってみようといっていたお店です。
世の中は狭いですが、地方ではもっと狭いです。このようなことを感じることが良くありますよ!

投稿: mga | 2007年2月 1日 (木) 17時18分

だはは ♪
まいどぉ~
こちらこそ、新しい発見のあったイノシシ君であります。
ありがとうございました。
ペコリ
2品目のモノは、もちご飯に合いますよ~ん。
これでイノシシも成仏。
コレでイイの(シシ)だぁ。
^^
PS:mgaさま、はじめまして。ペコリ
奥さまが僕と同級生とわっ!
ホント、世間は狭いですねぃ。
今後とも、よろしくお願いいたします。

投稿: yamashita | 2007年2月 1日 (木) 17時18分

mga様、いらしゃいませ! 伊勢屋主人です。

あ、そうなんですか。奥様と山下シェフが同級生とは。
いやいや、世の中は狭い、というより三重が狭いんですね(笑)

投稿: 伊勢屋主人 | 2007年2月 1日 (木) 17時19分

山下シェフ、いらっしゃいませ! 伊勢屋主人です。

いやいや、先日は大変お世話になりまして、ありがとうございます。
イノシシ料理、どちらもたいへん美味しくいただきました。
シチューは、同席のおじさんが「ご飯ない?」などとのたまわっていて(爆!)

「パンで食べてください」などと言いつつ、内心頷いておりました(笑)

また、よろしくお願いします。

投稿: 伊勢屋主人 | 2007年2月 1日 (木) 17時19分

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