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2006年10月31日 (火)

秋刀魚の季節

伊勢屋主人です。

今朝の三重県は、かなり冷え込みました。そろそろ、少し厚手の服を出さなければならないようです。
そういえば、ちょっと前まで日陰を選んで寝ていた犬が、今では日なたに出て気持ちよさそうに目を瞑ってうつらうつらしています。

季節の深まりとともに、秋を代表する魚である秋刀魚が、三重でもすこしずつ揚がるようになってきました。
こちらで揚がる秋刀魚は、黒潮に乗って北から南下してきたもので、三陸沖で揚がるものと違い、長い旅をしてきたために脂が適度に抜けてさっぱりしたものです。
ですので、丸干しにして旨みをぎゅっと中に閉じ込めて食べるのに、適しています。

干物クリエイター 山下さんの「山眞」でも、そんな秋刀魚を使って先週半ばから、秋刀魚の丸干しと味醂干しの仕込を再開しました。この二品が大好きな私は、小躍りして大喜びです(笑)

ところで、秋刀魚の丸干しって、全国的にも珍しいのではないでしょうか。私も、三重に来てはじめて出会った干物です。
正直、初めて見たときは「変わった干物だなあ」と思ったものでした。

関東で干物というと、「開き」というのが常識で、丸干しというのは うるめいわしくらいのものです。あまり大きな魚で丸干しというのは、目にしたことがありませんでした。
ですので、「さんまも、丸干しにするんだ!」という小さな驚きが、私の中にはありました。

ところが、です。
一度食べてみると、これが本当に美味しいのです。
陽と風に当てられて、どう変化するのでしょうか。秋刀魚の旨味が凝縮されている感じなのです。
さらに、魚独特の生臭さも少なく、魚喰いの私なんぞは 晩酌のつまみに一本、その後のご飯のおかずに一本でも食べてしまうくらいなんです(笑)

Yamasanma_

また、その作り方も独特です。
四尾の秋刀魚を一組として、尾の部分を紐で結び、陽にさらして干していきます。
口を下にするのは、この干す過程で内臓に含まれる余分な脂などの内容物を、口から落とすため。
このために、生臭さが少ないのでしょうか。人によっては敬遠される「わた」の部分も、ちょっとほろ苦い感じで美味しくいただけます。

私のお奨めの焼き方は、やっぱり遠火の弱火でじっくりと内部まで火を通して、皮がぷくぷく上下しだしたら、一気に強火にして皮をぱりっぱりに焼き上げる、というもの。
これで仕上げたら、もう最高に美味しいですよ。
この焼き方の唯一の欠点は、コンロの前で、ずーっと様子を見ていなければならないこと。。。
お料理の支度に忙しい奥様は、ご主人に焼き番をお願いしてくださいね (^^)

また秋刀魚の味醂干しも、味醂の甘みと秋刀魚の旨味が絶妙に合って、これも伊勢屋主人お勧めの一品です。
もちろんこちらも、お酒の肴に、ご飯のおかずにと、万能選手振りを発揮してくれます。
どちらかというと、私はこちらの方が、お酒の肴に好きですね。開いてあるので食べやすいし。
あつあつの焼きたては、冷酒によく合います。

さて、みなさまは、どちらがお好みでしょうか。
ぜひ、二品をお取り寄せいただき、ご賞味くださいませ m(_ _)m

e-伊勢屋 山眞のページは、こちらからどうぞ

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2006年10月30日 (月)

伊勢の名物 ~ その二

伊勢屋主人です。
今日の三重県は、先週から引き続いての好天。暑くもなく寒くもなくの、爽やかな陽気でありました (^^)

この日和のもと、ちょっと用事があった私は、二見町に行ってきました。
現在は市町村合併により伊勢市になりましたが、夫婦岩で有名な二見興玉神社のある二見町です。

二見町は、今のように電車や自動車が発達する以前は、伊勢神宮にお参りする参拝者が船で多数到着したそうです。
また夫婦岩など有名な名所もあるので、その昔はたいそう賑わったところなのでしょうね。
そのためでしょう、町内には多くの名物が今も伝わっています。

そういった名物のひとつに「御福餅」があります。

伊勢地方は、不思議と餅の名物が多いところで、<伊勢の名物 ○○餅>という看板が市内のあちこちで見ることが出来るのです。
やはり、伊勢神宮に参拝する遠来の客をもてなすために、腹持ちの良い餅が多く売られたのでしょうね。

餅の上に漉し餡を乗せたあんころ餅では、有名な「赤福」とこの「御福餅」が今も営業しています。
「赤福」は約300年、「御福餅」は200有余年の営業とおっしゃっていますから、どちらも相当の老舗です。

Ofuku1

「御福餅」と「赤福」は、かたちが良く似ているので、類似品ではないかと誤解されている向きもあるようですが、実際はそんなことはなく、昔は漉し餡を指で波型に形を整えたあんころ餅を売る店は、伊勢にはそれはたくさんあったのだそうです。
それらのお店が長い年月の中で消えていき、今は「御福餅」と「赤福」の二店が残っている。そういう事情であるようです。

ちなみに、御福餅のかたちは「二見浦の清き渚に打ち寄せる波を表して」(御福餅本家ホームページより)いるとのことです。
一方、赤福は「伊勢神宮の神域を流れる五十鈴川の清流を餡(あん)に、川床の小石をお餅に見立てて」(赤福ホームページより)いる、ということで、どちらも水のかたちをあらわしてるのですね。
なぜか、共通点があります(^^)

御福餅本家は、赤福さんの本店のような昔のままの重厚な建物ではないですが、清潔な感じの店構えです。
やはり、のれんには「伊勢名物」、と染めぬいてあります。やはり、あんころ餅自体を伊勢名物と思った方が、よさそうですね。

Ofuku2

お店に入ると、御福餅を作る作業を、見ることが出来ます。
いやあ、早業! 手の動きがあまりにも早くて、スローシャッター(1/60秒)では腕が止まったようには撮影できませんでした。

画像のように、お一人が餅をちぎって投げ入れ、他の職人さんがそれに餡を乗せてかたちを整えて、箱に入れていきます。その手際のよさといったら、まさに熟練技で、見ていて飽きないものでした。
こういう風景は、やはり製造現場でないと見ることができない、楽しいものです。二見町に行かれる機会がありましたら、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

さてさて、気になるお味のほうですが、黒糖を使っておられるのでしょうか、やや濃い目の甘さです。
しかし、そうはいいながら甘みが口に残ることもなく、後味がすっきりしているように思います。お餅も、もっちりとした食感で、美味しいですよ。
こうなると、「御福餅」と「赤福」をいっぺんに食べ比べてみたくなりますね(笑)
いずれにしても、どちらもかなりの老舗の製品ですから、食べてみてがっかりすることはないと思います。

そういえば、「御福餅」は東海道新幹線の中でも、車内販売で売っていますね。今度、東京に行くときに、お土産にしようかな。
東京の友人に、「赤福買って来い!」とリクエストが来るのですが、あれ重いんですよね(-_-) リクエストする方は、そんなこちらの苦労は無視ですから。。。
でも、新幹線の中で買うのなら、そんなに重さも気にならないかな。

なんて、お土産の基本から外れていますかぁ!?

【御福餅本家】
三重県伊勢市二見町江(え)197-1
でんわ 0596(43)3500

ホームページアドレス : http://www.mint.or.jp/ofuku/

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2006年10月29日 (日)

秋の五ヶ所湾

伊勢屋主人です。

来週の水曜日には、11月になります。
もう、秋もたけなわ。日の暮れるのも、早くなりました。このごろは、5時半くらいには日没してしまうのですね。
夏場は、7時半近くまで明るかったことを思うと、いまさらながらに季節が進んだことを実感いたします。

Goka0601

昨日 私は、仕事で南伊勢町の五ヶ所まで行っておりました。
何回か、この日記にも書いたことですが、この五ヶ所湾は波が静かで透明度も高いので、私は大好きなのです。
ご覧ください。秋の真っ青な空の色を映して、きらきらと輝く波間がきれいです。
手前にあるのは、あおさの養殖筏。このあたりは、あおさの養殖が盛んなのです。

Goka0603

普通 海岸というと、ある程度の高さの波が寄せては返し、というイメージだと思います。
ですが、五ヶ所湾は複雑に入り組んだ湾の一番奥であるためか、この画像のように細かい波が、穏やかに寄せてきます。
その様子は、少し高い場所から見ていると、海というよりは箱庭の中に作った水溜りのようで可愛らしく、私は見飽きないのです。

Goka0602

あおさも、12月になれば収穫が始まるのでしょう。もうちょっと、成長の時間が必要なようです。
冬場のあおさの養殖筏は、びっちりと鮮やかな緑色になり、とても印象深い風景になります。

このあおさ、馴染みのない地域の方もいらっしゃると思いますが、磯の香りが強く、美味しい海草です。
私は、朝の味噌汁に入れて食べるのが、好みです。
あおさは、浜で天日干しされていますので、好きなだけちぎって、味噌汁に入れればすぐに戻り、豊かな香りを放ちます。

このあおさの他に、三重には伊勢名物のひじきなど特産品の海草もたくさんありますので、いずれe-伊勢屋のラインアップにも、そのいったものも加えていきたいと考えております。
その折には、よろしくお願いいたします。

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2006年10月28日 (土)

『いがもん』はただものではない w(゚ー゚;)w

伊勢屋主人です。

本日は快晴の三重県でした。週末もこんな様子らしいので、ひさしぶりに海岸線をクルマで流してみようかなどと、企んでおります。たまには、リフレッシュしなくちゃね ~♪

と、予定表を見ると。
なんと! 家族サービスの予定が入っているじゃないかぁ~! あ痛~~~!

さて、今回はお豆腐のお話です。
実は、豆腐も大の好物の私であります(^^)
そんな私にとって、とてもうれしいことだったのですが、先日ご縁がありまして伊賀のお豆腐メーカー、恒岡食品さんにおじゃましてきました。
恒岡食品さんは、伊賀の地で大正13年よりお豆腐を作り続けておられるとのことで、今年で創業82年になります。
今回お目にかかったのは、三代目つねちゃんこと 専務の恒岡 信政さんでした。

恒岡食品さんでは、地元伊賀産のフクユタカという大豆と塩田にがりを使用して『いがもん』(=伊賀者)というブランドのお豆腐を作っておられます。
このフクユタカという大豆も、減農薬で特別栽培されたもので、こだわりと配慮がありますね。

こちらは、『いがもん』ブランドの「どっしり木綿」です。

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「試しにどうぞ」という恒岡専務のやさしいお言葉に甘えて、さっそくいただきましたところ、大豆のコクと甘味がすごい!
さらに、ほろほろとした食感が、いままで経験したことのない美味しさでした。

恒岡食品さんでは、味にこだわりのあるお店に『いがもん』を納品されているそうで、それも納得できます。
しかも、どっしりというだけあって、その量もたっぷりとしていて、豆腐好きにはたまらない一品ですわ!

うむむ、このお豆腐なら日本酒と合わせたら絶品だよ~、と帰りにクルマの運転をしなければならない私は、がっくりきたのでした(笑)。

もうひとつ、恒岡食品さんは実にしっかりとしたホームページを開設されています。「つねちゃんネット」というページなのですが、こちらは恒岡専務がひとりで作られたそうで、その出来栄えには脱帽いたします。
丁寧に作りこんでいらっしゃる点も素晴らしいのですが、さらにそれぞれの製品について、使用原材料の情報(トレーサビリティ)や生産工程、アレルゲンまで公開していることです。ここまで丁寧なページは、私は目にしたことがありません。

思わず、素晴らしいですねと感想を申し上げたのですが、「こつこつと作ってきただけだから」と恒岡専務は自然体のお答えで、その姿勢にも私は感銘を受けたのでした。

「正直、豆腐はネット通販にはきびしいです。単価が安いし送料はかかるし。
でも、伊賀でこんな豆腐を作っている、ということをお知らせしたいし、一度食べていただいたお客様がネットでまた注文くださったりするので、そういうことを原動力にしています」

そうなんですよね。リピートしてくださるお客様の声が、一番のパワーの源になるんですよね。思わず、うんうんとうなずいている私でした。
ここ伊賀の地にも、三重から情報発信をされている方がいらっしゃいました。またひとり、同志を見つけた思いになった、私でした。

ところで、11月4日(土)の9時30分より、名張市の名張市総合福祉センター『ふれあい』で、「第3回いがもん ほんまもん うまいもん まるごと伊賀体験」というイベントが開催されます。
恒岡食品さんも、ブースを出されるとのことなので、ぜひみなさまお運びくださいね!

【合資会社 恒岡食品】
三重県伊賀市佐那具町718-2
ホームページ : つねちゃんネット http://www.tsunechan.net/

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2006年10月26日 (木)

純米酒の仕込、鈴鹿で進行中!

伊勢屋主人です。

もうそろそろ、神無月 10月も終わりに近づいてきましたね。
来月は、霜月 11月、いよいよ寒さを感じ始める頃です。その次は師走と、どんどん年末に向けて走り出していく季節になっていきます。
三重県内の酒蔵も、すでにこの冬の新酒に向けて、仕込みを開始しています。e-伊勢屋に参加の元坂酒造さん、清水醸造さんも、当然動き出しています。

ところで、清水醸造さんでは「日本酒をもっと楽しむために、日本酒を実際に造ってみましょう」という趣旨の、『鈴鹿の米から純米酒 しぼりたてを造る会』というものを主宰されています。
この会では、仕込に使うお米もご自分たちで栽培し、それを使って純米酒を作るのです。5月には田植えを、先月半ばにはその刈り取りが行われました。
10月に入ってからはかなりタイトのスケジュールで、『しぼりたてを造る会』の仕込みが行われています。

この会に参加されている方々は、ほとんどがお酒造りは初めての方なのでしょうが、仕込み過程は本物です(当たり前ですね)。10月10日の仕込開始以降、9回もの作業工程を経ての仕込を行っておられます。
清水醸造さんの『鈴鹿川』ホームページ(http://www.suzukagawa.com/2006siboritate.htm)に、その様子が詳しくレポートされていますので、ご参考までにどうぞ。

しかしこの9回の作業、日程もほとんど連続で、さらに朝早からくという作業の日もあり、これに毎回参加するのは、かなりの難事でしょう。
私は、わずか2回ですがその様子を拝見してまいりました。

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こちらの作業は、麹菌を振りかけて繁殖させて作った麹を、これ以上の増殖を抑えるために乾燥させる、出麹作業と呼ばれる工程です。
この画像では、麹菌が菌糸を出して固まった麹を、手でほぐしているところです。こののちに、乾燥機に運びます。
作業を行っている場所は、麹室です。壁に一面電熱線が張られているのが、おわかりになりますか?
こうして、麹菌が繁殖しやすい温度をキープするとともに、酒米に含水させた水分との相互作用で麹を造っていくのですね。

参加された方々は、蒸し暑い麹室の中で、この麹をやさしく丁寧に扱っておられました。ご自分で田植えし刈り取った酒米から作った麹ですので、自然と愛着も湧くのでしょう。

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こちらは、日本酒醸造のシーンには、切っても切れないイメージの風景ですね。お酒を仕込んだタンクを、攪拌している様子です。この作業を丹念にやらないと、発酵が均一に進まないのでしょう。
タンクの中のもろみもドロドロな状態ですので、この攪拌作業はかなり力が必要です。
私もちょっとやらせていただきましたが、タンクに足かひざをかけないととてもできない、力の要る作業でした。

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こちらは、蒸しあがった酒米を放冷機に移しているところです。約1時間蒸した酒米を、さっと冷やしてタンクに送り込みます。
この作業も、体力勝負。ざくっざくっと、蒸しあがったお米を移していかなければなりません。
さらには蒸気も酒米から上がってくますので、かなり大変な作業です。

私が拝見した回にはありませんでしたが、これらの一連の工程のスタートとなる工程に、酒米を洗う洗米工程があります。
この工程は、酒米を単に洗うだけではなく、酒米の様子を見ながら今後の工程に必要となる適度な水を含ませるというのが一番の重要な課題です。
杜氏の内山さんによりますと、ここでの含水の上手下手でお酒の味がほとんど決まるそうです。
このように作業の重要性もさることながら、洗米する量もすごい! 
50kg、70kg、から最後は約160kgまで、こなさなければなりません。
本当に体力が要る作業ですし、やり通す意思がなければとてもできない作業です。

この10月10日よりの作業にすべて参加された方は、3名もいらっしゃるとのこと。
この厳しい作業をこなしておられる参加者の方々、本当にすごいなあと思うとともに、その情熱の高さにも感じ入った次第でした。
また、ふだん何気なく楽しんでいる日本酒ですが、こんなに手間隙かかっていることを、あらためて認識いたしました。

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そんな作業の工程を経て、いまもろみはふつふつと発酵を重ねています。来月の半ばには、これをしぼって待望の新酒が生まれるわけですね。
『鈴鹿の米から純米酒 しぼりたてを造る会』参加者の方々、本当に待ち遠しいと思います。

作業はまったくしていないので、ちょっと気が引けている私ですが、上槽という新酒を搾る工程にはぜひ参加して、みなさんの笑顔を拝見したいものと思っています。

e-伊勢屋内 清水醸造さんの紹介は、こちらからどうぞ
http://www.e-iseya.jp/vpshop/9.3/27329/-/mother_catalog_num.23366/

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2006年10月25日 (水)

伊勢の名物 ~ その一

伊勢屋主人です。

私の住まいは、三重県の中でもどちらかと言えば南寄りの、伊勢市にほど近い場所にあります。
歴史の古い土地柄ですので、何の説明もないこんもりした林が、実は伊勢神宮の祭祀に深い謂れのある神社だったり、集落を貫いて走るたいして広くもない道が、実はかつて賑わった街道であったりします。
そういった、知らなければ見過ごしてしまう街道の中に、「伊勢参宮街道」と呼ばれる道があります。その名の通り、かつての伊勢之国を縦に貫いて、旅人を伊勢神宮へと導いた道です。

今回ご紹介する『へんばや』さんは、その参宮街道の終点にほど近い、旧小俣町(現在は、合併により伊勢市)にある老舗です。

『へんばや』さんは、へんば餅という搗き立てのお餅の中にあんこを詰めたお餅を、七代前のご先祖が230年ほど前に現在の地に移られて以来、ずっとここで商っておられます。
へんば餅という名前は、漢字で書くと「返馬餅」となります。
かつて伊勢神宮にお参りする人々がこのお店で疲れを癒し、旅立つ時にそれまで使った馬を返していったことから、いつしかへんば餅と呼ばれるようになったのだそうです。

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こちらが、『へんばや』さん 本店のたたずまいです。そして、この前の道が、かつての伊勢参宮街道なのです。
いかにも、そういった土地柄に相応しい、重厚な歴史を感じさせてくれる建物でしょう。
風にそよぐ麻ののれんも、私の目にはとてもいい感じで、好ましく映ります。

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こちらが、店内の様子。
なんとも素朴で、しかもタイムスリップしそうなこのお店の雰囲気、いい感じでしょう。

お店の中には、江戸時代に使われた旅行用の道具なども展示され、ちょっと腰掛けて休むこともできます。
しかも、へんば餅はひとつからでも買えますので、それを買ってお店に腰掛けて、お茶をいただいたりしていると、まるで自分も参宮途中に休んでいる江戸時代の旅人であるかのような思いにとらわれてしまいます。

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こちらが、そのへんば餅。
素朴な姿のお餅ですが、とても美味しいのです。
この焼き目が、またよろしい。ほのかにこうばしい香りがいたします。

お餅はしっとりと柔らかく、中のあんこもさっぱりとした甘さで、私には程良い 好みの味なのです。
お店を外から眺めると、餅米を炊いでいるのでしょう、いつも湯気が立ち上っています。その証拠に、このへんば餅はいつも作りたてで、温かいのです。

一つ残念なのは、この本店か国道23号線沿いのお店でないと、このへんば餅を買うことができないこと。
お餅ですからすぐに固くなってしまうので、『へんばや』さんの方針として、その日に売る分しか作らないのです。

でも、私の意見を申し上げれば、固くなったこのへんば餅を軽く炙った、いわば「焼きへんば餅」も美味しいのですけれどね。
いつも10個入りのへんば餅を買って、わざと2つほど残しておいて「焼きへんば餅」にしたりしている、私です。
『へんば屋』さんにとっては、不本意な食べ方をしているのかもしれませんが(笑)

e-伊勢屋でも、このへんば餅を全国にお届けしたいのですが、どうも無理なようです。
ですので皆様、どうぞこちらのお店までお運びいただき、へんば餅の味とお店のレトロな雰囲気の双方を楽しんでくださいね。

【有限会社 へんばや商店 本店】
三重県伊勢市小俣町明野1430
でんわ:0596(22)0097

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2006年10月24日 (火)

小俣町湯田のコスモス

伊勢屋主人です。

10月も下旬になって、秋も本格的になってきていますね。
木々の葉も徐々に色を変え始めましたし、里山の柿もたわわに実り、色づいています。

そんな秋真っ盛りの三重県では、いまコスモスが満開です。
私の感覚ですと、コスモスは10月初旬頃が満開の時期と思っているのですが、これは山梨や長野あたりのことなのでしょうね。こちらでは、時期が1~2週間くらい遅めのようです。

ま、いずれにしても、高く澄み渡った秋空の下でコスモスの花を眺めると、秋たけなわの感がいっそう深くなります。

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こちらは、伊勢市の小俣町湯田に広がるコスモス畑です。
面積にして、およそ畑が10枚ほどでしょうか。かなり広大な土地一面に、コスモスが植えられています。
実は、ここは春には同じようにポピーが一面の花をつけていました。
ポピーも壮観でしたが、このコスモスもなかなかの眺めです。

ここのお花畑は、その時々で咲く花が違うのです。
確か、4~5年前の春は、マリーゴールドであったように思うのですが。。。
ここ数年の記憶では、春はポピー、秋はコスモスというオーダーが定着しているようです。

ところで、私には、このお花畑に関して2つの疑問があります。
その1は、誰がこのお花畑を作っているのだろう、ということです。
商品として出荷するために栽培している、という雰囲気でもありませんし、自治体が管理しているという表示もありません。個人が、楽しみのために行っているというには、あまりにも規模が大きすぎます。
う~ん、わからない (ー.ー)

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その2は、春のポピーはどうなったのか、ということ。自然に枯れて、その後に昨年の種からコスモスが生えているのか。それとも、花が終わったポピーは刈り取られ、そのあとにコスモスの種がまかれたのか。
こちらも、よくわかりません。

これからは、花の終わる時期にもう少し注意して見ておくことにしましょう。でないと、気になって夜も眠れない(笑)

【小俣町湯田のコスモス畑】
伊勢市小俣町湯田付近 
益屋種次郎商店本店を目指して来られると、わかりやすいです。

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2006年10月23日 (月)

干物クリエイターの作品集

伊勢屋主人です。

このところ、足早に秋が深まってきている三重県です。
コスモスが盛りを過ぎ、だんだんコオロギたちの合唱もボリュームが下がってまいりました。時には、暖房が恋しくなる晩も、あったりしています。
こんな季節になると、暖かいお茶がとてもうれしくなります。というわけで、今朝はアールグレイを熱めに入れて、お仕事をスタートしています (^^)

振り返ると、今夏の三重の海は異変続きで大変でした。海に関わる仕事をしている人々は、皆頭をかしげるとともに、対応に追われておりましたよ。

異変の兆しは、5月に。
「目に青葉 やまほととぎす 夏鰹」と句にあるように、5月の声を聞くと、志摩の港には近海ものの鰹が例年揚がりはじめます。
これは地元では「ケンケン鰹」と呼ばれ、その美味しさとともに、夏の訪れを告げる風物として喜ばれているものです。
この「ケンケン鰹」が、今年はさっぱり揚がってきませんでした。ほんとうに、ほとんどゼロだったそうです。
例年、この「ケンケン鰹」で本枯節の仕込を行う『かつお節のまるてん』さんはあてがまったく外れたため、原料の仕入先を探しておおわらわでした。

さらに6月末。
この時期になりますと、南伊勢の五ヶ所湾ではイサキが最盛期を迎えます。ところが、こちらもさっぱり、という今年の夏でした。
このおかげで、『干物の山眞』さんでは名物のイサキの干物を、今年はまったく作ることが出来ませんでした。
このあおりを受けたのが、私でございます (T_T) 毎年、夏のイサキの干物を楽しみにしているのに。。。

こんな夏を過ごした伊勢志摩の海でしたが、気候の変化は海にも影響しているようで、水揚げの様子も少し変わってきたようです。
鯵やかますも大振りのものが揚がって来るようになりましたし、獲れる種類も多くなってきたとのことです。

わが干物クリエイター 『干物の山眞』の山下 正実さんも仕入が楽になってきた、と喜んでいます。
やはり種類が少ないと、お客様から「あれが食べたかった」と言われ、困ることが多いということです。
そりゃね、みなさんいつもいつも同じ干物では、飽きてしまうでしょうからね。

それは、e-伊勢屋のお客様も同じことでしょう。一つの種類でなく、幾つもの干物を試してみたい、というお気持ちもあると思います。
そこで、今回山下さんと相談して、季節の干物の詰め合わせを作ることにしました。

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定番の「鯵の開き」、さらに「鯵の味醂干し」「かますの開き」「烏賊の一夜干し」、そして「南伊勢の季節の干物」という内容です。
季節の干物は、ご注文いただきました時点で様々ですので、info@e-iseya.jp までお問い合わせください。
この画像では、かますの丸干しをご紹介いたしております。

量としては、3~4人のご家族用として考えています。かなり、たっぷりあるのではないでしょうか。
私達としても、あまり量が多すぎると食べきれなくてもったいない、ということにもなりかねませんので、これくらいにしてみました。
けれど、いや もっと欲しい!という方がいらっしゃいましたら、お知らせください。新たな企画をいたします m(_ _)m

今回のこの詰め合わせ、一番楽しみにしているのはもしかしたら山下さん自身かもしれません。いまから季節の干物は何にしようか~、と思案中 (^^)
「今は、かますの丸干しが美味しいしなあ、冬はさんまの丸干しとか味醂干しもいいよなあ。カタクチイワシとウルメイワシ、どっちも食べて欲しいなあ」と、あれこれあれこれぶつぶつぶつぶつの真っ最中です(爆!)

干物クリエイターの自信作、南伊勢の季節の干物詰め合わせを、どうぞお試しになってみてください。
朝獲れの魚の鮮度と塩、山下さんの手仕事が作り出す『干物の山眞』の味は、必ずやみなさんからご満足いただけるもの、と自信を持ってお薦めいたします。

※ 南伊勢の季節の干物詰合せ は、こちらからご覧ください。
  http://www.e-iseya.jp/vpshop/9.3/25000/-/mother_catalog_num.23362/

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2006年10月21日 (土)

もうそこにあった『未来』

伊勢屋主人です。

本日も、前回に引き続き名古屋のRobot Museumの話題です。
ここには、このようなロボットたちがいました。

Robodept06

こちらは nuvo http://nuvo.jp/concept/nuvo_concept.html というロボット。
立つ・歩くはもとより、起き上がる・踊るなどもできる、という運動性能の高いロボットくん。
しかも、近々のバージョンアップにより、対話機能とかスケジュール管理機能が付くとか?
朝、てくてく歩いてきて「今日の仕事は、○○○だよ!」などと言うのでしょうか。。。
大きさは約40cmなので、側にいても気にならない大きさです。
ちょっと、見た目が「天空の城 ラピュタ」に出てきたロボットに似ていますけど、なかなかロボットチックなデザインです。因みに、Gマークが付いておりました(笑)

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こちらは Plen http://www.plen.jp/ というロボットで、やはり二足歩行タイプです。
セールスポイントは、ローラースケートやスケートボードなどをこなせる、というところで、上記のサイトでは、その動画を見ることができます。

Plenは、組み立てキットのロボットであり、組み立て後は初期設定や動作のプログラミングが必要です。
大昔、自分で作ったコンピューターに自作のプログラムをコンパイルして、処理させて楽しんでいた、というパソコン少年がたくさんいましたが、今度はそれが三次元でモーションになったということですね。
なるほど、こうして考えると、かなりご年配の方々が興味を示されるのも、納得できます。だって、リモコンを握って熱中していたのは、その昔のパソコン少年っていう世代の方々だったのですから (^^)

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ロボットのメーカーはいくつかあるのですが、ロボット制御プログラムを勉強する教材、としてこれらのロボットを役立てて、いった宣伝もしています。でも、それって本当に役に立つのかな? 
私はこの世界はまったく知らないのですが、ロボット制御のプログラム言語って、統一されたプロトコルになっているのでしょうか?
ざっと、いくつかのロボットのサイトを見た限りでは、まだそこまで行っていないような印象を受けたのですけれど。。。

まあ、そんな難しいことを考えずに、リモコンで動作させて楽しむ、という遊び方もあるわけで、こちらの製品はそんなタイプです。
チュイーンなんて、いかにもロボットらしい音を出しながら動くさまは、けっこう私も見入ってしまいました(笑)

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さらには、こんな癒し系のロボットもいます。アザラシの子供の姿をしたロボットです。

Robodept11

話しかけると振り向いたり、甘えた声を出したり。さらに、まぶたが開いたり閉じたりして、表情があるんですね。
このつぶらで大きな瞳がウルウルしているんですよ。これは、買ってねって訴えてるのかな (^o^)

中には実用的なロボットもあります。その名も、家庭用お留守番ロボット「 「番竜」!

Robodept14

しかし驚くのは、そのお値段! なんと、200万円!!
すっげー、誰が買うのかなぁ?

ホンダがアシモを発表した時は、実験作という印象でしたし、ソニーのアイボも限定販売ということもあり、高級高額な趣味の品という印象をもっていた私ですが、このRobot Museumを見て、時代の移り変わりの速さを感じました。
二足歩行はおろか、前転やローラースケートをこなせるロボットが巷に存在する、ということは、この世界の技術のポテンシャルが非常に高い、ということを示しています。
技術の進歩は、慣性がつくと一気に加速します。ロボットの世界も、いまそんな段階にあるように思います。

今回ご紹介しましたようなプログラムやリモートコントロールで動くロボットの一方で、人間が実際に乗って、歩いたり普通は持てないような重量物を運ぶ、人間の身体能力を補完するロボットも登場してきています。
これらは、民生用としての有効な利用法も多々考えられる一方、兵器化の可能性も十分にあります。
私たちは、気づかぬうちにすぐ側に来てしまっているこの『未来』たちにも、もっと注意を払う必要があるのかもしれません。
すでに、人類は『核』によって、科学の進歩がもたらすプラスとマイナスを経験しているのですから、その経験をもっと生かさないとね、と思う私です。

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2006年10月19日 (木)

ロボットのデパート (@_@)

伊勢屋主人です。

昨日は、名古屋に参りましたことは、前回お話しました。
まるてんさんのタカシマヤ店を拝見したのち、仕事関連のフィールド調査(なんか、かっこいいでしょ - 笑)で、栄に行きました。

この栄に行くと、私が必ず立ち寄るのがFAIA(外国自動車輸入共同組合)のショールームです。
元来が自動車好きなので、新しく輸入されたクルマを身近に見ることのできるこのショールームは、名古屋に行くときの私の定番チェックポイントなのです。

栄で地下鉄を降りて地上に出て、そのショールームの前に立つと、あれえ???
雰囲気が違います。

まるで、SONY PLAZAみたいなポップな感じの店になっちゃってるよ。。。

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「あ、ショールーム閉じたのね ・・・」
少し、落ち気味になってこの店を見ておりましたよ。
新しいお店は、アルファベットのロゴで、ROBOT...

へ、ロボット?

脳髄が、ピキピキ動き出しました(笑)
そういえば、Robot Museumっていうのが、名古屋にできたそうな。
もしかして、ここがそうなの?  オモシロソ~!
ちょっと前の落ち気味気分はすぐに吹っ飛んで、いそいそと中に入っていったものです。
我ながら、立ち直りが早いというか、節操がないというか (^^;

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おお、楽しい! ロボットだらけじゃん!!
そりゃそうだ。ロボットデパートだそうですから(笑)
でも、世の中にこんなにロボットという商品が出回っているのですねえ。正直、驚きました。

アイボとか、アシモとかで止まっていた私のロボットに対する認識は、思いっきり古いことが、はっきりとわかりました(汗...)

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店の中央には、こんな風にロボットを実際に操ることのできるブースもあります。
なぜか、かなりご年配の方が多いんですね、お客さんに。
もっと、お子さんばっかりかなと予想していたのですが、ほとんどいなかったなぁ。

また、この方々が赤外線センサー付のコントローラーを、真剣に動かしているんですね。
よくおもちゃ屋さんの店頭で、お子さんがゲーム機のデモ機で遊んでいるじゃないですか。あんな感じ (^^)

さらに、こんなものも展示されているのです!

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ご存知ですよね、上が鉄人28号。下が、マジンガーZとジャイアント・ロボです。
妙になつかしいわぁ~。

このお店の中には、もっともっと面白いものがありましたので、次回もご紹介しちゃいますね。
どうぞ、お楽しみに!

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「かつおの天ぱく」 ジェイアール名古屋タカシマヤ店 オープン!

伊勢屋主人です。

本日は、うれしいお知らせがあります。
e-伊勢屋発足当初からのメンバーである、かつお節のまるてんさんが、ジェイアール名古屋タカシマヤの地下2F ごちそう館に 、 「味の百撰」のひとつとして今日から出店されました。
お店の名前は、『かつおの天ぱく』です。
この出店について、お話があった当初から天白さんより伺っていた私は、今日の日を迎えて嬉しく、早速 開店と同時に、ジェイアール名古屋タカシマヤに駆けつけました (^^)

こちらが、そのお店です。
商品が整然と並べられて、清潔感溢れるお店の佇まいでした。
オープン初日なので、店主も自らお店に立っていますね~。
聞けば、昨日の閉店時から準備を始め、全てが整ったのは今日の午前4時だそうです。お疲れ様でした!

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高島屋の『味の百撰』に出店するのは、実はとても大変なことなのです。
出店するお店は、高島屋の社長直々に検討・決定されるのであり、味・造り方・歴史などさまざまな角度から見て、「ここならば!」というお店だけが『味の百撰』に出店することができるのです。
かつお節という、正直地味な製品を商っておられる まるてんさんがここに出店を果たされたのは、波切の伝統の味を守り続けている天白さんの努力と、日本古来よりの味の智恵を大事にしようという高島屋さんの英断の結晶、と私は思うのです。

ここに並んでいる削り節は、掛け値なしの削りたて。この棚の後ろの削り器で店主が削ったものを袋詰めして、それを並べているのです。
元々が美味しいまるてんさんの本枯節、それを削りたてのほやほやで販売しているのですから、美味しくないわけがありません! 置いてある削りたてかつお節のサンプルを食べた方々は、皆その美味しさに驚きの表情でしたよ。

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向かって左隣の『パリパリ』というのは、今回加わった新製品。
「かつおおかき」と名付けられていますが、かつお節を加えて焼き上げた、お煎餅です。
醤油味とかつお節が相性抜群なのは、どなたもご存知のこと。試しにつまんでみると、やっぱり懐かしいけれど新しい、かつお風味が楽しめるおかきでした。
おつまみにも、よいかもしれませんよ~、これは。

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こちらには、お馴染みのラベルが貼られたパッケージに加え、この出店を契機に販売を開始したブリキ缶入りも並べられています。
このブリキ缶、雰囲気もいいのですが、京都の熟練工が作っただけあって、一部の隙もない合い具合で、蓋がすーっと入っていくのです。熟練の手技の凄みが感じられる、一品です。
さらに、ギフト用のパッケージも加わって、商品ラインアップの厚みも増しています。

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黙々とかつお節を削る、店主の天白さん。
昨日から一睡もしていないそうですが、気持ちの張りが表情に表れていて、いい顔つきでした。
うん、男らしい!

新たなステージに入った、まるてんさん。おめでとうございます。
心よりお祝いを申し上げるとともに、今後とも微力ながらお手伝いをいたしていきますよ (^^)  がんばっていきましょうね!

みなさまも、ジェイアール名古屋タカシマヤにお出での節には、地下2Fの「かつおの天ぱく」に、ぜひお立ち寄りくださいませ。
お待ちしております m(_ _)m

店主がおりましたら、「いつもe-伊勢屋で見ています」と一声かけてあげてくださいね(ニコッ)

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2006年10月17日 (火)

地域を盛り上げる、ちからの素

伊勢屋主人です。

一昨日の日曜日は第三日曜日でした。
毎月この日は、三重県の南伊勢町で「ふれあい市」が行われます。この市は、地元産の野菜や魚、干物など新鮮なものを、とてもお安く売ってくれているのです。

そこで、私も美味しいものを探しに、南伊勢町五ヶ所浦を目指しました。

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この「ふれあい市」は、南伊勢町内の有志の事業者が集まって、路地野菜や鮮魚、干物、味噌などそれぞれの製品を販売したり、地元の陶芸サークルがお子さん相手に陶器のものづくりを指導したりと、雰囲気の良い手づくり感があります。
さらに、その季節の折々でちょっとうれしいサービスもあったりするのです。例えば今回は、「鯛汁」。
もっと寒くなると「猪汁」と、この地域のカラーが良く出たサービスは、訪れるひとの気持ちを和ませてくれます。

e-伊勢屋でお馴染みの「土実樹」は、10月に入って極早生(ごくわせ)みかんの出荷が始まりました。

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柑橘類の生産という仕事の性格から、6月から9月まで出荷する柑橘類がなく、土実樹のみなさんは歯がゆい思いをされていたと思います。スタッフの方々も、久しぶりに蜜柑を売ることができる喜びで、表情が明るいようですね (^^)

こちらも、干物の「山眞」さんブースです。
「山眞」の店主は山下正実さんと仰り、自らを「干物クリエイター」と呼ぶ方です。
こちらのお店は、朝市場で仕込んだ獲れたての魚をすぐに開いて、干物にしているのでとても美味しいのです。
山下さん曰く、「干物も鮮度が第一」ということですが、それを実感できる美味しさが、「山眞」の干物にはあります。

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お店には新鮮なかますの開きや鯵の味醂干し、烏賊の一夜干しなどがたくさん並んでいました。美味しそ (^Q^)
やっぱりこの五ヶ所では、シイラが昔から人気なんですね。今回も、しっかりと並んでいます。

私は、この「ふれあい市」におじゃまするたびに感じるのが、この市を運営される方々の熱い思いです。
まちを愛し、このまちを自分たちの造るものを持ち寄って盛り上げよう、そしてその中で自らの製品を評価してもらおうというこの気持ちは、地域を盛り上げるすべての力の原点ですね。

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この「ふれあい市」、これからもずっと地域のひとびとの手づくりイベントとして、賑やかに続いていって欲しいものです。
ささやかながら、私もお手伝いをいたしますので m(_ _)m

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2006年10月16日 (月)

フレンチの達人の「仕掛け」

伊勢屋主人です。

このところ、爽やかな秋晴れが続いている、三重県中部でございます。みなさまお住まいの地域は、いかがでしょうか。

昨日今日と、各地でお祭りが多く開催されています。これは、その年の実りを寿ぐ神嘗祭(かんなめさい)に因んでいるのでしょうね。
私が住んでいる地域はローカルですから、いまでも町ぐるみの娯楽としての「町内運動会」が行われています。これは、町内の地区対抗での競技が多いので、けっこう盛り上がるのです(笑)

さてさて、話を元に戻して、と (^^;;
今回の主人日記は、こちらも神嘗祭にちなんで、食べ物のお話を。

三重県伊勢市に「ぼうがいっぽん」という、ちょっと変わった名前のレストランがあります。
こちらは、オーナーシェフの山下さんが営んでおられるのですが、この山下さんがただものではありません(笑)

山下さんは、日本エスコフィエ協会のディシプル=正会員でいらっしゃいます。
エスコフィエ協会は、フランス料理の普及と発展を目的として結成された団体で、本部はフランスにあり(当然ですね)、日本では1971年に発足しました。
そもそも、入会することすら難しいエスコフィエ協会。さらに、入会して5年間はアミ(会友)という見習い期間を課せられる、厳しい審査があります。この期間を経たのちにはじめて正会員であるディシプルとなれるのです。
この団体の正会員である、ということは、ということは、フレンチのシェフとして世界に通用する技能と経験の持ち主である、ということにほかなりません。

そんなフレンチの達人のお店に、先日遊びに行きましたおり、山下さんにパンをいただきました。
パンの中に、オレンジピールを入れて焼き上げたこのパン、山下さんの奥様がとあるところで召し上がってとても美味しかったので、その感激をもう一度 と、山下さんが作ってみたのだとのこと。
「ま、ちょっと食べてみて」という感じでいただきましたこの品、パン好き(食べ物なんでも好き というのが正しいか - 汗)の私ですので、ポンポンと拍手を打って、ありがたく頂戴してまいりましたよ。

せっかくの山下さん特製パン、大事に抱えて帰宅いたしますと、こういうのに目ざとい娘が当家にはひとりふたりと居ります (>_<)
「なに、それ?」というなり、取り囲まれてしまったのでごまかすこともできず(← では、ごまかすつもりだったのか?)、早速その場で試食会のはじまり はじまり~~~!

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さくさくとスライスして、まずはそのままパクリ! ふむふむ、ふむふむ。。。
うん、まあまあ。パン生地も柔らかく、香りも良い。オレンジピールも、香りが立っている。
拙宅の批評家娘たちも、「おいしいね」の一言。

それって、ちょっとそっけなくないか!?

「残ったの、どうする?」と長女。妙なところが手早いこの娘は、すでに1個まるまるをスライス済(画像は、撮影用に半分だけスライスした時点のものです)。
内心、全部スライスしなくてもよかったのに~、と私は思いながら、「じゃあ、あとはトーストしてみよ」と軽いノリで言いました。
(この時点では、このパンがただものではないことを、まったくわかっていなかった私+娘達でございます - すみません、山下さん!)

「オレンジピールが入っているから、カリカリにしないで。色も変わらない程度に、軽く焼いて」
「らじゃ」
とオーブントースターにパンを放り込み、3~40秒ほどで取り出し、娘は持ってまいりました。

「それじゃ、いただこう」と皆でテーブルに座って一口、またパクリ。・・・。
「え"・・・?」

娘達を見ると、同様に「ハトに豆鉄砲」顔。

「何これ、、、!」 「美味しい!!」 「さっきと全然違う!!!」

いやいや、驚きました! このパン、トーストするのとしないのでは、全く味が違うのですよ~!
トーストする前のパンは、正直それほど特徴のないものだったのですが、軽くトーストしたそれは、小麦粉の香りと味がさらに強く感じられ、いままで感じなかった軽い塩味も出ています。
さらにオレンジピールも濃厚な甘みが出ていて、それがパン生地の塩味と絶妙にマッチ!
なんでこんなに味が変わるの~? 山下さん!!
それからは、食べる速度が速い、速い(笑) あっという間にトーストされたパンは、完食!

いやいや、達人をなめちゃいけません。山下さんのことですから、しっかりと仕掛けがあったのですねえ。
ものごとの評価は、きちんと全ての面から見た上でしなければいけない、としみじみ思った私でした(汗...)

ところで、このパンは売られていないのです。「ぼうがいっぽん」で食事をしないと、食べられない。それって、残念すぎる! 
あと、「ぼうがいっぽん」には いかすみのパン という、これも麻薬的美味しさのパンもあり、こちらも食べたい私であります (^^;;

山下さん、この美味しすぎるパン、ぜひ売りましょうよ~。私、常連さんになってしまいますから~。
え、毎晩ウチに料理を食べにおいでよ? いやぁ、さすがにそれは、ムリ! m(_ _)m

【西洋家庭料理 ぼうがいっぽん】
三重県伊勢市中之町20-143
でんわ:0596-28-2724
ホームページ:http://www.bou-1.com/

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2006年10月14日 (土)

もう一つの絵本原画展

伊勢屋主人です。

前回は「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を、四日市市立博物館に見に出かけたお話をいたしました。でも今回、四日市市立博物館を訊ねた目的は、これだけではなかったのです!

こちらはすでに終了してしまいましたが、『もりのちいさなはいしゃさん』という絵本の原画展も、同時に行われていたのです。
常に効率を追い求める私ですから、一粒で二度美味しいこの機会を見逃すはずがありません(笑)。
「ボローニャ国際絵本原画展」を見た後、いそいそとこちらも拝見しにまいりました。

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この『もりのちいさなはいしゃさん』という絵本は、四日市市の山画廊さんが発行された絵本で、お話しは桑名市在住の上平川侑里(かみひらかわ ゆり)さんが、絵は鈴鹿市出身の服部美法(はっとり みほ)さんが創られたものです。
興味深いのは、お二人が山画廊さんを介して知り合い、この絵本を創り上げられた、という点です。
そもそもは、山画廊さんが或る歯医者さんより、歯の治療をいやがる子供たちが歯の治療に興味をもってもらえる絵本が出来ないか、という相談を受けたのが始まり、なのだそうです。
山画廊さんでは、以前より同画廊で個展を開催した実績があり、子供たちから大人までファンの多い服部さんに絵を、そしてつぶやくような(!)詩や文章を書いておられた上平川さんに文を依頼して、この絵本が誕生したわけです。服部さん、上平川さんにとって、この作品は初めての絵本製作になりました。

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ストーリーは、森の中のねずみの歯医者さんを舞台に、歯医者ねずみさんと虫歯が痛くて困った患者ワニくんが、歯の治療を通していつしか友情が芽生える、というハートウォーミングなお話。
ワニくんが歯医者さんを怖いものだから、歯を診察されたときにほんの少し痛くされただけで怒って帰ってしまったり、患者さんが来なくてヒマな歯医者ねずみさんが、歯痛のワニくんを心配したりと、情感l細やかな内容です。
絵も、登場する歯医者ねずみさんや患者ワニくん、森の中の木々や葉っぱの一枚一枚まで丁寧に描き込まれていて、その細密さには驚くばかりです。どの作品も、型に合わせて水彩絵具を塗り重ねた、ステンシルという技法で描かれています。

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当日、幸運にも作画をされた服部さんにお目にかかり、お話を伺うことができました。
今回の作品を描かれるに当って、服部さんが心がけられたのは「子供向けの絵本であるからこそ、うそのない本物の絵を描こう」ということであったそうです。
ですので、ねずみの歯医者さんを描くために、実際にねずみを飼って観察を重ねたり、ワニくんはさすがに飼うことが出来ないので、名古屋の東山動物園に通いつめてその特徴やしぐさを把握したり、四季の林を散策して木々や葉の様子を見つめたりといった日々を重ねられた、とのこと。
この素晴らしい作品が形になったかげには、そのような地道な努力があったのですね。服部さんの探究心の深さと努力を継続される意志の強さには、正直脱帽いたしました。

そして、一年半という長い時間をかけて、この『もりのちいさなはいしゃさん』は出来上がったのです。

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当日は、すべてのお客さまが、このように一点一点の原画をじっくりとご覧になっておられました。
前にもお話いたしました通り、原画は隅々まで丁寧に描き込まれていますので、自然と絵に見入ってしまうのです。当然、私もそうでした (^^)
おそらく、今回こちらの原画展を鑑賞された方々は、深い満足感とあたたかな気持ちをお持ちになってお帰りになられたもの、と私は拝察しています。
ええ、当然私もその一人でありました (^^)

うれしいことに、『もりのちいさなはいしゃさん』第2集が、来年4月に出版予定となっています。
今回育まれた歯医者ねずみさんと患者ワニくんの友情が、第2集でどのように展開されていくのか、今からとても気になっています。

この『もりのちいさなはいしゃさん』 第1集は、山画廊さんのホームページから購入できます。
興味を持たれた方は、こちらもご覧になってみてください。

http://www.ann.hi-ho.ne.jp/yamagarou/ehon-04.htm

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2006年10月13日 (金)

イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

伊勢屋主人です。
本日は芸術の秋にふさわしい、お話を (^^)

先日、四日市の四日市市立博物館 (三重県四日市市安島一丁目3番16号) で開催中の「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を見に行ってまいりました。
「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」は、2年毎にこの博物館で開催されていて、私はそれをとても楽しみにしているのです。

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この企画展は、イタリアの古都 ボローニャで毎年 世界で唯一の児童書専門の見本市 : Bologna Children’s Book Fair が開催されているのですが、これに伴って行われる絵本原画コンクールに入選された作品を展示しています。

今年のこのコンクールには、世界59ヶ国 総勢2,544人のイラストレーターから応募があったそうです。すっごい応募数ですね。そして審査の結果、16カ国92人の作品が選ばれました。
この審査も、国籍の違う5人の審査員は厳しい目で行うのですが、(1) 5点一組の応募作品が、一つの物語を語るための調和がとれているか  (2) 新しさやオリジナリティがあるか  の二点を特に重視して審査するとのこと。さぞ、狭き門なのでしょう。

この競争激しい絵本原画コンクールで、ここ数年 日本人イラストレーターの活躍が目立っているそうで、同じ日本人として喜ばしい限りです。今年は、日本からの応募は606名で、その中から過去最高の27名の作品が選ばれました。

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話は変わりますが、原画と印刷がどれほどの違いがあるか、この企画展を見るとよくわかります。
エッチングの線の鋭さや、水彩のぼかしの微妙な味わい、さらには糸やフェルトを使った原画の持つ素材感など、ひとつひとつの作品の中に驚きがあり、また作者の手の動きや心のひだも見えるようで、時を忘れて見入ってしまうほど魅力溢れる作品ばかりです。

絵本の原画を見る機会なんて、実際はまったくありませんよね。
普段目にする絵本の絵が、どれほどの作者の情熱と表現力で描かれているか、そこまでなかなか思い至らないですし、印刷されたページから伝わってくる作者の表現の詳細も、悲しいかなそれほど多くありません。
通常の絵本の印刷ですと、原画のクォリティを再現することはとても難しいです。よほどコストをかければその差も埋まってくるのでしょうが、絵本もビジネスの世界の産物ですので、いくらでもコストをかけていい、ということにはなりません。

本当に残念なことです。

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「絵本」という単語で子供向けの展示、と思わないでくださいね。大人の鑑賞に十二分に応えることができ、質・量ともにとても見ごたえのある企画展です。
今月29日(日)まで開催されていますので、お近くの方はぜひ四日市まで足を運んでみてください。この秋のお薦めです (^^)

【四日市市立博物館 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展】
問合せ:四日市市立博物館 でんわ:059-355-2700
ホームページは、下記からどうぞ
http://www.city.yokkaichi.mie.jp/museum/

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2006年10月12日 (木)

本日のお持ちかえり!

伊勢屋主人です。

いやいや、今日は暑かったですね~。まるで、夏に戻ったみたいでした。
しかもこの暑い中、私は一日仕事で出ずっぱりで、一日の半分くらいは、日光の下にいました。

さらにさらに、仕事の空振りもあったりして、疲れもひとしおであります (-_-)...

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家に帰り着いた頃には、こんな大きな夕日が落ちていくところでした。大昔の青春ドラマなら「太陽のバカヤロー!」って怒鳴って、ウルウル(笑)
いやいや、もういい大人なんで、そんなことはしませんよ(←したくても出来ないのが、現実! いや、別にしたくもないけど)

それに、今日はとびっきりのお土産を持ってきたから、ちょっとご機嫌です。
今、私がいちばんのお気に入りの「里美工房のロールケーキ」が、今日のお持ちかえり ~♪

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このロールケーキ、スポンジのふわふわ感が、すっごいんですよ。
正直、あちこちのケーキもけっこう食べているのですが、こんなコットンみたいな食感のものには出会ったことがありませんでした。
それに、生クリームもくどくなくて、とても美味しいのです。
アルコール好きの私ですが、里美工房のケーキならいくらでも食べてしまいます。

で、そのあとにゆっくりとウィスキーを舐め始めたら、みなさんにドン引きされてしまいますか(爆!)

http://www.e-iseya.jp/vpshop/9.3/28209/-/mother_catalog_num.23365/

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2006年10月11日 (水)

「土実樹(つみき)」の住人

伊勢屋主人です。

前回、土実樹さんのデコタンをご紹介しました。
土実樹さんの農園は、南伊勢町の山手の中腹にあります。比較的低い山が囲んでいる場所で、日当りがよく風も周囲の山々が遮ってくれるので、柑橘類の生産には適しているのでしょう。

土実樹では、できるだけ農薬を使わないようにして柑橘類を栽培しているので、この農園には様々な住人がいます。
まったく自然のままの環境なので、ねずみやへびといった動物、大小の昆虫、土の中のみみずや微生物などさまざまです。

これらの住人は、農園の中で比較的平和に暮らしているのですが、農園にとって困った訪問者もいます。いのしし、鹿、猿といった、みかんを食べにやってくる動物たちです。
これからの季節、一年丹精込めた果実が実り始めるのですが、それらの果実は動物にとってはもうご馳走! しかも季節は冬に向かい、森の中の食べ物が少なくなってくるので、彼らの視線は、いやがうえにも農園に向かいます。
アプローチの仕方も、さまざま。鹿はジャンプで、いのししはトンネルを掘って、猿は空中から、といったようにです。

特にすごいのは、いのしし! 農園では、いのししの侵入を防ぐためにフェンスを張っていて、しかもそのフェンスは地中1m前後まで埋めてあります。ここまで深くしないと、いのししは持ち前の馬力でトンネルを掘って、農園に侵入してしまいます!
「自前の堆肥のおかげで、ウチの農園は土がいいのよ。それで、みみずも多いのね。それも狙って、いのししは来ちゃうんだよ。みかんにみみず、食べ物がたっぷりあるからね。困っちゃうよ」と、土実樹オーナー 溝口さんは、苦笑いします。

減農薬での蜜柑づくりには、このような動物との闘いといった側面もあることを、まざまざと知らされました。
そんな苦労の中から収穫された土実樹の柑橘類は、たいへん貴重なものに私には見えるのです。

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こちらは、農園のローズマリーで見かけた住人です。
首をぐるぐる回して、思いっきり見られてしまいました(笑)

紫の小さな花は、ローズマリーの花です。私もはじめて見ましたが、きれいでしたよ。

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2006年10月10日 (火)

秋のデコタン

伊勢屋主人です。

三重県南伊勢町は、三重県南部の太平洋に面した町です。五ヶ所湾を中心として、湾が複雑に入りくんでいるおかげで、波も穏やかで冬も暖かいという、たいへん気候の良い土地柄です。
ただ、海岸からすぐに山が立ち上がっているので、米作はそれほど盛んではなく この地形と温暖な気候を生かして、ここでは昔から柑橘類の生産が盛んです。
現在、e-伊勢屋に参加していただいている「土実樹(つみき)」さんも、そうした柑橘類の生産者です。
先日、私は久しぶりにこの土実樹さんにお邪魔してきました。

土実樹さんの蜜柑作りのポリシーは、生態系にできるだけ影響を与えない「循環農法」による生産です。
そのために堆肥も、農場の土に鶏糞や腐葉土などを混ぜて、自家製のものを作っていらっしゃいます。
代表の溝口さんは、堆肥作りは「自分の農場の土」をベースにするのが、大事だとおっしゃいます。なぜなら、それぞれの土地の土の中にはその土地で育った微生物がいて、それらが植物に必要な養分を作り出しています。
別の土地から持ってきた土を入れても、その微生物はその土地の風土に適した養分を作れないので、うまくいかないのだそうです。興味深いお話ですね。
また、減農薬にも積極的に取り組んでおられ、平成15年には三重県よりエコファーマーに認定されておられます。
主な生産品は、デコタン(デコポン)、カーラ、セミノールといった品種。さらに、毎年2~3種の新しい品種に挑戦されています。

今回のお目当ては、主力商品であるデコタンの成長ぶりを拝見することでした。
デコタンという品種、ご存知でしょうか? 成熟すると実の大きさはおよそ12cmくらい、重さ600g以上にもなる、大型の柑橘類です。香りも良く糖度も高いので、高級品種として珍重されています。
土実樹さんでは、このデコタンを八棟の大型ハウスと、ハウスと同等面積の畑の双方で栽培されています。
デコタンは、5月に花を付けて結実しますから、それから5ヶ月。どの程度に育ったのか、楽しみにしていきました。

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はい、これがいまのデコタンの様子。少~し色づきはじめてはいますけど、まだまだ青いですねえ。
デコタンは、へたのところがデベソ(笑)のようにポコンと飛び出すのが外見の特徴なのですが、まだそれもはっきりとはしていません。この実で、大きさはおよそ8cm程度でしょうか。

もう少し大きくなってくると、実の重みで枝がどんどんしなってしまうので、実の一つ一つを紐で吊るす、という独得の光景を見ることができるのです。

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こちらが、完熟したデコタンの姿です。ほら、しっかりとデベソがあるでしょう(爆!)
隣に走っている紐が、実を吊るしている紐です。
この画像は今年の1月に撮影したものですが、たしかこれで12cm弱だったと思います。

一見皮が硬そうなのですが、そんなことはなく、手でも剥くことが出来ます。
爪を立てたとたんにほとばしる香りは、デコタンならではの豊かなもの。そして実も甘く、私ならひとりで1個食べてしまうことも(笑)

この三重の風土が育んだ美味しいものも、もうすぐお届けできます。
12月半ばから出荷が始まりますので、その頃にはまたお知らせいたしますね。

どうぞ、お楽しみに!

※ e-伊勢屋内の土実樹のページは、こちらからどうぞ。
  http://www.e-iseya.jp/vpshop/1.1/513/

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2006年10月 7日 (土)

十五夜

伊勢屋主人です。

今週の三重県は、ずーっと雨か曇りの鬱陶しい毎日。
十五夜の昨日も朝から雨で、主人宅では子供たちが「今日は、お月見できないね~」とがっかりしていました。
「でも、お団子はつくろうね!」と、盛んに言っていたところを見ると、月見より団子!らしいと、主人は睨みましたが(笑)

そんな天気も、午後4時頃から急速に回復してきて、夜8時頃にはきれいなまんまるのお月様を見られるようになりました。
何かにつけてスローな主人宅では、お月様が出てからいそいそと月見団子を作り出し、だめかもしれないと思いながら子供たちが取ってきたすすきを飾り、無事お月見を行うことができました。

ちょっと小さいですけど、昨夜のお月様です。下の緑色の円は、お月様があまりに明るいので出来た、レンスのゴーストです。
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ほんとうにまんまるで、綺麗なお月様でした。

天気もすっかり回復して、雲も少なくなっています。06jyugoya3_1
お月様が明るいので、街灯が少ないこのあたりでも、安心して夜道を歩くことができました (^^)

こちらは、ちょっとわかりづらいかもしれませんが、オリオン座です。
いつのまにかに、もう現れるようになったのですね。
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風も少し肌寒く、秋も本格的になってきました。

星空といえば、こちらの冬の星空は、本当に降るような星空です。こんなに星ってあったんだぁ、と心の底から思います。
そんな星空を見たくて、寒さにふるえながらも、ついつい冬には真夜中に外に出ることが多くなってしまいます。

思えばこれも、都会にいたころには楽しむことができなかったことの一つです。田舎暮しって、なかなかいいものだと、最近よく思います。

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2006年10月 3日 (火)

新刊書のご紹介

伊勢屋主人です。
本日は、少しプライベートなお話を(^^)

このブログをご覧になっていらっしゃる方は、「イオリ」というお名前にご記憶があるか、と思います。
そうです、この「電網伊勢屋主人日記」によくコメントをいただいている、イオリさんです。

実は、イオリさんは「飯高イオリ」さんとおっしゃり、主人の古くからの友人であり、二人の男の子の良き母であり、そして作家でもあるのです。
その飯高イオリさんが、このたび新刊を発表されました。「碧色の悲壮」というタイトルで、中編2作を掲載されています。

内容をちょっとご紹介すると、「碧色の悲壮」はドラマティックで少し悲しい恋の物語、「クラス会」はもしかしたら隣にいるかもしれない普通の女の子の、普通でないリベンジのお話です。

主人は思うのですが、主婦の方が家事をこなしながら「商品となる文章」を創り上げるというのは、大変な努力とパワーが必要なことです。
これは主婦の方には限らないことですが、ひとはどうしても日常に流されがちです。
その日常の中にあって、日々のなすべきことをこなしながら、非日常な作業として「文章を綴っていく」ということをなさっている飯高さんは、とても意志力の強い方と、常々主人は思っております。
主人も、ある意味では文章を作ることを仕事としている身。その大変さと、一方での楽しさはよくわかるつもりであります。

おりしも、読書の秋。
e-伊勢屋に縁あって、このブログに目を通していただいている方々に、同じくe-伊勢屋に縁ある作家の作品をお読みいただければなあ、と願っている主人であります。

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【碧色の悲壮】
飯高イオリ 著
株式会社 日本文学館 発行

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2006年10月 2日 (月)

一身田 ぶらぶら散歩

伊勢屋主人です。

昨日から10月ですね。早いものです。
今年も残すところ、あと3ヶ月。今月後半からは、かなり冷え込んでくるでしょう。
早めに衣替えの準備をして、風邪などをひかないようにしましょう (^^)

さて今日の話題ですが、津の市内に一身田(いしんでん)という場所があります。
ここは、浄土真宗高田派本山の専修寺(せんじゅじ)を中心に発展した、門前町です。
いままで、主人はその名を何回も聞きながら、訪れたことがありませんでした。
それで、今回は近くまでたまたま仕事で行ったことを幸いに、訪問してみることにいたしました。

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専修寺は、高田派の総本山だけあって、ものすごく立派なお寺さんです。
こちらをご覧ください。お寺の正面玄関である、山門です。
江戸時代の建物ですが、お隣にある唐門とともに安土桃山の影響を受けたと思われるデザインと、スケールの大きさで見るものを圧倒してくれます。
この画像にあるように、綺麗な石畳の参道が参拝者を境内に誘うのですが、現在は御影堂が大規模な修理の真っ最中なので、参拝は割愛したしましょう (^^;

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一本、通りを街中に入ると、こんなに静かで風情のある町並みが広がります。
漆喰の壁や格子窓などがきれいに残されており、ここに住むひとたちが、これらの町並みを大事に守ってきたことがよくわかります。
このような通りを、学校帰りの小学生が声を上げながら走っていく様は、まるで一昔前の映画のワンシーンのようでした。

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こんなお店も、あります。いかにも老舗の和菓子屋さんです。代々この地で、専修寺御用達として稼業を続けてきて来られたのでしょうか。

実は、一身田の町には、主人にとって興味深い、様々な仕事をされている方々がいらっしゃいます。
自家醸造を守り続けている味噌屋さん、伊勢木綿の老舗、カレー焼という独得のお菓子を作っている和菓子屋さんなど、数え上げたらきりがありません。
これらの方々は、この一身田の地だからこそ、いままで家業を守ってこられたのでしょうね。

今回、初めてこの地を歩いて、あらためてこれらの方々の仕事振りと、いままで家業を守ってくることができた秘密などを取材したいなあと思う、主人でした。

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