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2006年9月25日 (月)

彼岸の花

伊勢屋主人です。

ずいぶんと秋めいてきましたね。昼間の陽射しはまだまだ強いですけれど、朝夕の冷え込み具合は半袖ではくしゃみが出てしまうほどになってきました。

春と同じように、秋にも季節を代表する花があります。秋の七草ももちろんですが、主人にとってのそれは、キンモクセイ、ハギ、そしてヒガンバナなのです。

毎年不思議に思うのですが、ヒガンバナってこの時期に正確に花をつけますよね。どうして、ここまできちんと計ったように、出てこられるのなのだろうか、と思います。いつも、気が付くと茎がしゅっしゅっと伸びて、あの鮮やかな赤色の、独得の造形の花をつけています。

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子供の頃は、主人はなんとなくこの花に禍々しさを感じていました。葉がないこと、花の姿かたちがあまりにも普通の花とかけ離れているといったところが、その理由だったように思います。さらに、大人から「この花は、家の中には飾ってはいけない」と聞かせれたのも、そんな印象を強めていたのでしょう。
「死人花(しびとばな)」という別名を聞いたのは、もっと大きくなってからのことでした。花のかたちが、死人の指のようとされたからだそうです。
しかも、この花の茎は、毒を持っています。毒の強さは主人にはよくわかりませんが、さらにさらに印象を悪くする要素ばかりです。

ヒガンバナは、主人がいま住んでいる地域では、田んぼの畦に群生しているのが多く見られます。
昔は、コメが不作の年には、ひとびとはこのヒガンバナの地下茎を掘り出して食べたのだそうです。有毒なのですが、毒は丹念に水に晒せば抜ける一方、澱粉は多量に含んでいるので、代用食として用いられたのでしょう。
いつ来るかわからない飢饉に備えて、毒のある植物を食べるために身近に植える。ちょっとすごみのある、お話しではありませんか。
さらに、毒のある物を食べることを可能にするために、どれだけの苦労を昔のひとはされたのでしょうか。そこまでしなければ、空腹を癒すことができない、追い詰められた状況にあったのでしょうね。

そんな、ちょっと切ない歴史を持っているこの花、主人にとっていまだに少し気味が悪い印象があるものの、秋の訪れを告げる大事な花でもあるのです。

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コメント

こんにちわ。ヒガン花って遠くからみるとキレイですよね。そこだけ赤の絨毯みたいで。
私もこの花のことはいろいろ聞いたことがありますが、怖かったのは「斬り殺された人の血で染まった」(ゾ~ッ)というものです。なんかの戦いの時に刀で斬られた武士たちの血だとか……
しかし毒もあったんですか?知らなかった。ウチの裏に土手があるのですが、そこにもたくさん咲きはじめました。秋、ですかね・・・

投稿: イオリ | 2007年2月 1日 (木) 16時48分

イオリ様、いらっしゃいませ! 伊勢屋主人です。

遠くから見るとキレイで、近くによるとちょっとコワイ。。。
ヒガンバナって、そんな感じがありませんか?
「斬り殺された人の血で染まった」というのも、相当すごいいわれですね。。。

私がいままで見た中では、この時期の皇居が素晴らしいですよ。お堀の土手が、真っ赤になります。

投稿: 伊勢屋主人 | 2007年2月 1日 (木) 16時48分

毒のあるのは、根っこでしょう。
リコリンという毒ですが、この毒は水で何回もさらせばとれるので、昔の人は食糧難の時にはこの根の部分からデンプンをとって飢饉の際の食料としていたそうです。

彼岸花は、皇居のお堀も良いですが、この時期半田市の新見南吉記念館前に流れる矢勝川の土手もすごいですよ!「ごんぎつね」にも出てきますよね。

http://www.nankichi.gr.jp/jouhou/jouhou.htm

投稿: mga | 2007年2月 1日 (木) 16時49分

mga様、いらっしゃいませ! 伊勢屋主人です。

ヒガンバナの毒である「リコリンは鱗茎に含まれる」とあります。ということは地下茎ですので、根っことするのが正しいですね。
ご指摘ありがとうございます。

新見南吉記念館は、存じませんでした。
webで拝見しましたが、一面赤い花で、きれいですね。
ほう、この土手のことは、「ごんぎつね』にも出てくるのですか。では、早速読み返してみましょう (^^)

投稿: 伊勢屋主人 | 2007年2月 1日 (木) 16時50分

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