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2006年3月20日 (月)

燻し小屋訪問記 - その四

伊勢屋主人です。

さて、まだ燻し小屋の中におります。前回「煙いけれどちょっといいにおい」と書きましたが、やはり長く留まっていると、自分が燻されているような気分になってきます(!)。

ちょっと画像は小さくて見づらいでしょうか。せいろの中に見えるのが燻し工程の途中のかつお節です。
触らせていただいたのですが、かなり硬いんですね。

Pict0042

「これでも、まだ燻しの途中なんですか? かなり硬いですよね」

と、ご一緒していただいた天白さん(まるてん 店主)に聞きますと

「いや、まだまだ。見てて」

と言うなり、せいろの中から二本のかつお節を取り出して、思いっきり叩き合わせました。と、かつお節は「バキッ!」という音とともに、割れてしまいました。

「ね、まだなんですよ。しっかりと燻されたかつおなら、割れないんです。もっと、カンカンとした金属っぽい音がして、割れることなんてないんだ」

そういえば、大昔に家で削っていたかつお節もカキンカキンで、釘でも打てそうな感じでしたので、その言葉に大いに納得でした。

「天気が良ければ、あと三日くらいで燻しあがるんだけどね。燻しが終ったら、そのあとは黴づけ。これも何回も繰り返さないと、波切の本枯節にはならないから。やっぱり、半年はかかるんだよ」
「手間がかかるんだよ、波切の本枯節を作るのは。かつお節の作り方は、産地産地で違うよ、いまは。でもうちの本枯節は、こういう昔ながらの作り方を守っているんです。大変だけどね」

天白さんの言葉をこころの中で反芻しながら、燻し小屋をあとに。
小屋から出ると、海辺の強い光が、目に痛いほど眩しいのでした。

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コメント

懐かしいです「かつお節」。出来上がるまで、ずいぶん手間がかかるものなんですね。私の家でもその昔、これを削って使っていました。削りたてをツマミ食いしていたものです。今は削る道具さえ無くなってしまいましたが、懐かしく思いだしました。
どんどん充実してくるHPを観ているとなんか嬉しいです。これからも頑張ってくださいねー!

投稿: イオリ | 2007年1月20日 (土) 10時00分

イオリ様、いらっしゃいませ。伊勢屋主人です。
私も子供の頃は、朝かつお節を削るのが仕事でした。キレイに削るのが、とても難しいんですよね。小さくなってくると指を削りそうで怖いし。。。
子供心に、緊張しながら削っていたのを、今回の訪問で思い出しました。
いつも駄文に目を通していただき、ありがとうございます。これからも、よろしくお願いいたします。

投稿: 伊勢屋主人 | 2007年1月20日 (土) 10時01分

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