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2006年3月18日 (土)

燻し小屋訪問記 - その参

伊勢屋主人です。

中一日空いてしまいましたが、まるてんさんのかつお節製造現場の訪問記の続きです。

快晴だった当日、燻し小屋の中に入ると、「何も見えない!」。
燻し小屋の中は窓もないので薄暗く、さらにとびっきり明るい日の戸外から急に入ったので、余計に暗く思えたのです。
そして何より、煙い! 
ま、あたりまえですね、「燻し小屋」なんですから(笑)

ようやく目が慣れてくると、せいろが何段にも積み重ねられているのが、見えてきました。
その中には、よく目にするかつお節の形をした、かつおが並んでいます。赤茶色をしていて、触ってみるとかなり硬い感触です。

「いまは、まだ燻しの途中段階です。もう少し、燻さなければなりませんね。燻しが終った状態を、鬼鰹と呼んでいます。この燻しが終った鬼鰹に、さらに黴づけをして本枯節にするんですよ」
と、まるてんの天白さんが説明してくれました。

Koyain

画像の右上がぼんやりと白いのは、蛍光灯の光が煙のために拡散しているからです。
せいろの下の四角い穴は、燻しをかける薪の様子を見る焚き口です。
穴の上の壁が黒く煤けています。

こうして、かつおの様子を見ながら、薪を足して燻していくのだそうです。この煙とほのかな熱が、かつおの中の水分と脂を抜いていくのです。
おそらく、水分がほどよく抜ける温度ってあるのでしょう。熱すぎても低すぎてもうまくいかなくて、その時々の天気や湿度を感じながら、最適の温度と煙の量を管理して美味しいかつお節を作り上げていくのは、まさしく職人技ですね。
温度計や湿度計を睨んでいるのではなく、皮膚から感じて判断していく。
そういった、職人ならではの感覚の鋭さに、積み重ねた年輪の『すごみ』を感じていました。

サクラやカシなどの薪の煙と、かつおから出る匂いが合わさって、煙いけれどちょっといいにおいのする、燻し小屋でした。

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